PTAの仕事は昭和時代から変わっていないという衝撃の事実
平成から令和へ。
新しい時代になっても何十年も変化がないものの一つがPTAです。
子供が小学校に入学してはじめてPTAというものに対峙しました。
それまでの人生、PTAなんて、どこかよその世界の事のような遠い存在で、あまり深く考えたことさえなかったです。
それが、小学生の親になったとたん、どうしても関わらなくてはいけないものになったんですね。
以前は、PTAに対して、根拠もなくちょっと怖いイメージを持っていました。
世の中で言われている
「強制的にPTA役員をやらされる」
とか
「無駄な集まりばかりやっている」
とか
「役員が権限を持って偉そうなふるまいをする」
とかいうような、
なんだか本当かどうかわからない都市伝説みたいなものを耳にしたり、ネットで目にしたりしましたので。
しかし、ある時、PTAの役員を引き受けて、考えが変わりました。
まず、いい面が見えました。
- PTAは、子供と学校のために意義ある活動をやっている。
- 先生と保護者をつなぐ貴重な場。
- 他の保護者と交流できるメリットがある。
- 保護者も学校もPTA活動を時代に合わせてよりやりやすいものに変えていこうという意識がある。
- あくまでボランティアであって、やりたいと思っている人がやっている。強制的にやらされているわけではない。
というようなことです。
PTAって、意味ある活動やっているんですよね。一番ありがたいなと思ったのは、登下校の見守りでしょうか。
それに、巷で言われているように、どうしても仕事などで活動ができない人が無理やり役員を押し付けられるというようなこともないです。
自分からやってみようと思ってやっている方がほとんどでした。
やってみるといろいろな保護者と知り合いになれるというのもよい点かと思います。
しかし、これは改善が必要なのではないかということも見えました。
PTAの活動全般が、恐ろしいほどに昔からアップデートされていないという事実です。
例をあげると、
- 月に一度全員学校に集まって、会議を開く。
- 会議の資料はすべて紙に印刷。
- 連絡物・郵便物は学校に届き、各委員のレターケースに入るので各自定期的に確認しなければならない。
要するに、委員、役員になってしまうと結構頻繁に学校に行かないと物事が進まないというシステムになっています。
今時、オンラインで会議もできるし、資料の共有だってクラウドストレージで可能だし、いろいろ便利なアプリがあったりするので、
これっていくらでも効率化できるのに、とヒシヒシと感じました。
そうすれば、PTAのために会社の有給とったりしなくてもよくなるのにな、と思いました。
なぜ、そうならないのか。
それは、一言でいえば、PTAの活動って、今までやっていたことを変えるより、前年と同じようにやっていったほうが楽だからですね。
はっきりいって、ずっと続いていたやり方を変えるには、いろいろと関係者へ確認をしたり、承諾をとったり必要だし、けっこう労力が必要です。
それに、変更することによって、何か言ってくる人がいるんじゃないかなんて恐れもあります。
前年通りに。
それをずっと脈々と続けてきた結果、昭和のころと同じやり方でやっていたりするという事実。
結構、愕然となります。
PTA活動を効率化する具体的方法
もし、いまPTAの役員や委員をやられている方、もしくはこれからされる方で、
「よし、私が変革を起こそうではないか!」
という方がいましたら、ぜひとも実行していただきたいですね。
効率化するには、IT活用が不可欠と思われます。
しかしながら、気を付けたい点があります。
まず、
無料であること。
有料サービスの予算をPTA会費から出すのはけっこうハードル高いです。
二つめに、
簡単シンプルであること。
Slackのような高機能なグループウエアを全メンバーで使用するのは、経験上難しいと感じます。自宅にはPCはないという保護者も少なくありません。
そもそもパソコン使ったことないという人だってちらほらいます。
しかしながら、ほとんどの保護者はスマホをもっていますし、LINEは使っています。
LINEくらいのシンプルなもので対応することです。
この2点を考慮しながら、対応策を練ることが必要です。
資料の共有ができるといい
PTA役員をやってみて感じたことですが、会議が月に一回あると、結構負担です。
どうしてもスケジュールが調整できなくて出席できないこともあるわけですよね。
ボランティア活動なんですから、欠席することもあるということを前提に会議を組み立てるべきではないでしょうか
まず、資料は必ず会議にいかないともらえないというのは非常に効率が悪い。
資料は、出席者、欠席者とも同じタイミングで共有できるとよいと思います。
資料の共有のひとつの方法としては、目的別に二つの方法があります。
クラウドストレージで共有
一つは、無料ストレージサービスで共有する方法です。
書記担当が複数いて共同で編集作業するような場合に有効です。
複数人でファイル作成をする場合や、テンプレートを多人数で共有するような場合におすすめです。
無料ストレージでおすすめは、
Dropbox
Google Drive
です。
他にも無料で使えるクラウドストレージは山ほどあるのですが、小さい会社のサービスは突然終了するリスクが常にあり、
また、無料バージョンは容量も500MBとか非常に少なかったりして、それ以上は有料みたいなのが多いので、あまりお勧めではありません。
個人的にはGoogle Driveが使いやすいと思っています。
画像で共有
もう一つの資料の共有の仕方は、スマホで資料を撮影して画像で共有する方法です。
これは、情報の共有がメインの場合に有効です。時間が空いた時にスマホですぐに見て確認できますので、ストレスが少ないです。
仕事に家事に育児にマルチタスクをこなす母たちには、非常にありがたいです。
ネットでPTA活動を効率化した人の記事がありました。この方は、各連絡のプリントなどをすべてスマホで撮影してグーグルフォトに保存して全メンバーと共有するという
方法をとられています。なるほどです。とても参考になりますね。誰か一人が学校にいって確認してプリントを撮影して保存してくれれば、他の人は学校に行く必要がなくなります。
他にもグーグルカレンダーをうまく活用されています。
スケジュールの共有はやったほうが絶対いい
PTAの年間スケジュール、会議や活動の日程を複数人で共有するのって、結構大変です、
いちいちメールやLINEでお知らせしていたりすると膨大な手間がかかります。
後から変更になったらまた全員にお知らせしたり、確認するのにメールやチャットの履歴を遡ったりするのは
本当に大変です。
ここはスケジュール共有アプリを使用するのを強くお勧めします。
スケジュール共有アプリはたくさんありますが、やはり、サービス終了のリスクを考えると、利用者が多い大手のサービスを採用するのが良いです。
実際使ってみて、シンプルな機能で使いやすいと感じたのは Time Treeです。
Time Treeの良い点は、
- 機能がシンプル
- 誰でも簡単に使える
- 無料
- LINEで招待したりシェアできる
- 小人数から大人数の共有が可能(200人まで)
- スケジュールに画像やコメントを追加できる → 資料の共有も可能
- 通知機能がある
ということです。
無料とシンプル
これがPTA活動には、本当にぴったりです。
LINEとの連携もしやすいですから、使い勝手がよいですし、200人まで一つのカレンダーの共有が可能なので、大抵のPTA委員活動がカバーできるのではないでしょうか。
Time Tree のサイトには、活用例がたくさんのっていますので参考になります。
ぜひ、お勧めしたいのはドキュメントの画像での共有です。
例えば、会議の予定を作ります。
その予定には、画像をアップしたりコメントを残すことができます。
情報の共有だけを目的とするなら、会議で配布する、または配布したプリントをスマホで撮影してこちらにアップすれば参加者全員で共有できます。
出席できなかった人もプリントをすぐ見ることができますね。
ワードやエクセルファイルなどオリジナルドキュメントが欲しい場合は、前述のGoogle Drive など、クラウドストレージでの共有が望ましいですが、
配布プリントの確認だけであればTime Treeで完結します。
加えて、スケジュールに紐づけて管理できますので、後からさかのぼって確認したい場合も非常に便利です。
Time Tree のほかに、スケジュール管理&画像で資料共有に、役に立ちそうあのは、LINE WORKS です。
LINE WORKS は、以前は有料サービスしかなかったのですが、無料版ができたのです。これは注目です。
LINE WORKSは、ビジネスで使えるLINEのグループウェアで、チャット、メール、スケジュール管理、ファイル管理ができます。
無料版だと、メールやDRIVEといった機能が使えません。
しかし、無料版でもスケジュール管理と画像&ファイル添付は可能なので、かなり活用できそうです。LINEは普段から使っている人が多いですから、導入のハードルも低そうです。
PTAの活動はさらに効率化できる
以上のように、昭和の時代から変化のなかったPTA活動も、便利なアプリの利用で、飛躍的に効率化を図れる可能性があります。
・紙ベースの情報をデータで管理してアプリで共有
・スケジュール管理アプリで、煩雑な連絡業務をなくす
これだけでも、かなり保護者の負担が減ることは間違いありません。
そして、さらに着手したい部門は会計です。
気がつけば、世の中には、様々なクラウド会計サービスが存在しています。
以前は、高額な会計ソフトを購入してPCにインストールしなければ便利な会計ソフトを利用できなかったのですが、現在は違います。
そんな便利な時代なのですが、PTAの会計は、エクセルすら使っていなくて、手書きの帳簿をつけていたりします。
手書きの帳簿って、ものすごく大変です。
一つ記入ミスや計算ミスがあると一ページ全部書き直しなんてことも起きますからね。
正確性にかけるし、膨大な時間がかかりますので、絶対やめたほうがいいです。
PTAの会計は、税務申告するわけではないので、会社の決算申告書を作成するような多機能な会計システムは必要ないです。
そういう観点からいうと、クラウド会計大手のfreeeとかマネーフォワードなどはあまり向いていないです。
おすすめは、自治会、サークル、PTAなどの非営利団体の会計に特化しているちまたの会計です。こちらは無料なので、導入しやすいと思います。