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キラキラ起業女子って何?
先日、日テレの朝の情報番組「スッキリ!」で特集されて一機に認知度が高まっているようですが、私も去年あたりから非常に気になっていました。
何故かというと、友人の一人が「キラキラ起業女子」界隈のセミナーに参加したようで、Facebookでその記事をアップしたのを見たからです。
はじめ見たときびっくりしました。
なんだかとてつもなく高額なセミナーに参加している模様です。
そして、セミナー講師は自らの「キラキラ生活」をSNSでアピールしています。
海外旅行や高級ホテル、高級ブランドでの買い物の様子。
それをみて、セミナーの参加者というか信者のひとたちが、「素敵!」みたいなコメントをしています。
いやいや、なんで?
どうみても法外な金額のセミナーを開催して得たお金で豪遊している人の様子を見ても、セミナーの参加者は疑問がわかないのだろうか?という疑問がわきあがります。
そして、セミナーの写真をみていると、何十人も参加者がいて大盛況の模様。
え、こんなにもたくさんの人がこんなのに行っているの??
日本の女性のアタマのレベルは大丈夫なのか!?
と心から憂慮していました。
キラキラ起業女性に対する世間の反応
初めにこのキラキラ起業女子の存在を知ったとき、本当にびっくりしましたので、結構ネットで「キラキラ起業女子」に関する記事などをみていたのですが、世間一般的な反応は私と同じようでありました。
一言でいうと、
「怪しい!!」
というものです。
自分で何かやってみたい、起業して輝く自分になりたい、子供と一緒にいられる働き方をしたい。
そんな思いをもっている女性たちに、
「見て、私はこんなにも成功して幸せよ!昔は私もあなたと同じで苦しんでいたの。でも、勇気をだしてやってみたら簡単にできたのよ。
その方法を教えてあげる。」
と夢を与え、一回30,000円のお茶会だったり、300,000円の講座だったりに参加させる。
そんな実態があるのがどうか保証もないものに、なぜそんな高額なお金を払うんだ!?
と、普通は思いますよね。
でも、それにすがってしまう人もたくさんいるのが事実なんですね。
そこに、日本の現代社会の闇が見え隠れしている気がします。
昔からあるセミナービジネス
それにしても、こういう商売って、実は昔々からあるんですよね。
私が学生だったころにも、何とかセミナーとかに誘われて行っている友達が何人もいました。
テーマは、幸せになるとか成功するとかいうような内容だと思います。
少人数のセミナーでクローズドな空間、手慣れた講師の話を聞いて、参加者は高揚感を覚えるようです。
一種のマインドコントロールのようなものだと感じました。
参加した人は、参加した直後は、
「自分は変わった!参加して本当に良かった。」
などと感じるようですが、それは往々にしてそういう気になっているだけのようです。
参加した人たちが、その後大成功したり幸せになったかというと、そういうケースは私の知っている限り、残念ながら一つもありません。
どちらかというと、内面的に問題を抱えていたりする人がそういうセミナーに行ってしまうのも事実です。
セミナーに行ったからといって、即座に問題を解消できるわけもないのですよね。
スピリチュアルに向かう女性たち
キラキラ起業女子を見ていると、「引き寄せ」とか「〇〇の法則」とか精神論に偏っているのが気になります。
強く願えば、ビジネスもうまくいく、というような趣旨でしょうか。
それを見て思い出したのは、小学生の時に読んでいた「マイバースディ」という雑誌です。
占いやおまじないなどを中心に取り上げた10代向けの雑誌です。
小学生高学年の頃に好きでよく買っていたんですよね。
あるときマイバースディに、願い事をすると夢が叶うという絵が付録で付いていました。
確か、青色で描かれた優しげな女性の顔の絵だったように記憶しています。
その絵を壁に張って、毎日お願い事をしていました。
しかしながら、願いことは叶うことはありませんでした。
よく考えてみると、絵に願ったからといって、何も行動しなければ、願いもなにも叶うわけないですよね。
小学生の私は、本気でお願いごとしていたんですけどね。
小学生の女の子って、占いとかおまじないとか大好きなんですよね。
それでですね、スピリチュアルなことを語るキラキラ起業女子の方をみていても、そのようなマイバースディのノリを感じてしまったんですよね。
永遠に少女の心を忘れていないということでしょうか。
しかしながら、小学生が雑誌買うくらいならさほど問題にはならないでしょうが、いい大人の女性が大金を払ってスピリチュアルなセミナーに行くのはどうかと思うわけですね。
セミナーは儲かるビジネス
そして、キラキラ起業女子界隈のビジネスが全く成り立たないのかというとそんなことはないんですよね。
起業したい人向けのセミナーをしている人は、ものすごく儲かっていると思います。
まず、セミナーをやるための必要経費がとても低いです。
講師は自分でやる。セミナー資料も手作り。かかるのは会場費のみ。
そして、セミナーに絶対必要な集客もほとんど経費かけずにできます。
それは、Facebookやアメブロなどを活用しているからですね。
起業したい!という夢をもった女性に自分の方からアプローチできるんです。例えば友達リクエストを出したり、コメントしたり。
広告費がほとんどかからないというのは従来のビジネスに比べてかなり有利ですよね。
おそらく起業セミナーでは、SNSの活用の仕方も教えていますね。
なにか商売したい女性がそれを実践してそこそこ成功する場合もあるでしょう。
例えば、フラワーアレンジメント教室とか、アロマ教室とか、雑貨販売とか。
しかし、それが一定レベルの商売になるかどうかは、本人の力量にかかっていますね。
単価の低い物販系だと、相当な数を売らないと生活できるくらいの収入は得られません。
言えるのは、一番儲かるのは、起業したい人向けセミナーを開くことだということです。
マーケットは限られている
しかしセミナービジネスにもネックはあります。
最大の問題はマーケットが限られていることです。
起業したい女性で、セミナーにたよってしまうメンタリティの人はいるにはいますが、たくさんいるわけではないですよね。
潜在的顧客は一体どのくらいいるのかというところが気になります。
ブームにのってセミナーする人が大勢でてくると、競争も激化します。
また、セミナーは一回きりだとリピートがしにくい商材です。
スモールビジネスではいかにリピーターを獲得するかが大切です。
リピーターをしっかり確保するためには、セミナーの質が高いこと。そしてアフターフォローがしっかりしていること。がとても重要になってきます。
高いお金を払ってセミナーに来てくれた人に対して、セミナー後もアドバイスをするなどのフォローアップがあれば、自然とよいセミナーという口コミも広がることでしょう。
でも、本当にそんな良質のセミナーばかりかというと疑問ですよね。
現に高額のセミナーに参加したが、Googleで調べればわかるようなことしか教えてもらえなかったという声もあがるという問題も起きているようです。
キラキラ起業女子界隈でのセミナービジネスは短期間で売上を上げることを目標にしているビジネスモデルが多いのかもしれないです。
起業したい女性へのメッセージ
キラキラ起業女子などと、揶揄された呼び名で注目を集めてしまっていますが、女性が自分らしく働く道として起業は多いにありだと思います。
しかし、起業ってあんまりキラキラしてないものだなと感じています。
特に始めであれば、営業も経理も社長一人でこなし、経費も節約してやるのが一般的ですね。軌道にのるまでは毎日働き詰めです。
そして、やっぱり数字はとても大事だと思います。
自分が欲しい収入を得るためにはどんな商品をいくらで、月何個売らないといけないのか。経費はいくらかかるのか。
そういう計算ができないと商売は成り立たないです。
ビジネスセンスも養いつつ、起業女子的SNS集客法を試すのはもしかすると有効かもしれないですね。あまりにも行き過ぎているのはやめたほうがいいですが(例えば「いいね!」しまくるとか)。なにはともあれ、うまく使えばSNSは宣伝手段として効果はあります。
今は一昔前に比べて、確実に起業にかかるコストも下がっています。SNS集客、クラウド会計、クラウドソーシング、シェアオフィス等々。
そういうのは以前はなかったですからね。
そして、人が欲しいと思うような商品や誰かの役にたつサービスを提供できる女性もたくさんいるはずです。
起業するのは、大変な面もありますが、会社勤めよりも自由が利く面もあります。特に子育てしながら働きたいという女性には自由な働き方ができるのは魅力ですよね。
日本の女性がもっと自由に働けるようになったらいいですね。
会社勤めでも、子育てしながら働ける環境づくりがもっと進んで欲しいですし、起業を選んでスモールビジネスで成功する女性もどんどんでてくるといいなと願っています。