【3歳児神話】3歳までが勝負 親との会話が子供の脳の発達を左右する

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赤ちゃんへの話しかけは無意味じゃない。話しかけこそ最も重要な育児である

先日、新聞でこのような記事を見ました。

「3歳児神話」、ウソ?ホント?

「3歳児神話」という言葉がある。「3歳になるまでは母親が子育てをするべきだ」「脳の8割が出来上がる3歳までの環境が将来を決める「」保育者と脳にまつわる2種類の「神話」だ。本当のところどうなのか。

朝日新聞グローバル 2017年6月4日

この記事は、私が感じていたことの裏付けとなりました。
それは、「赤ちゃんへたくさん話しかけることが脳の発達を促す。」ということです。
記事に書かれていたことについてとても興味がありましたので、いろいろ調べてみました。

早期教育は必要なのか?言葉が赤ちゃんの脳をつくる

今、赤ちゃん教室だとか、幼児教室が盛況ですね。
早い時期から、教育をしてあげれば、頭がよくなると考えてのことだと思います。
しかし、早期教育のための学習教材で科学的効果を証明されたものはないそうです。
でも、生まれてすぐから3歳までの期間に脳が発達するということは研究されています。

人間の脳は生まれたときは未完成。それが生まれた日からどんどん発達していき、大体3歳には8割くらい完成します。
発達に必要なのは、外部からの刺激。そして、健全な発達には親との親密な関係が必要だと言われています。
育児放棄された子供の脳は、通常の子供の脳よりも小さかったという報告もあるのです。

子供への語りかけが脳の発達に密接に関わっていると提唱しているのが、アメリカ、シカゴ大学医学部教授で小児外科医のダナ・サスキンド氏です。
彼女は、人工内耳のインプラントが専門です。そして、生まれつき耳の聞こえない二人の乳児に人口内耳のインプラントの手術をしたときの経験を話しています。
二人とも手術が成功し、聴覚を取り戻しました。にも関わらず、10歳になったときに、二人の成長に大きな違いがあったそうです。
ひとりは普通に会話をし年相応の学力をつけ、友達と遊んでいる。しかし、もうひとりは会話することがほとんどできず、手話をつかってコミュニケーションをとっていたそうなのです。なぜか。会話能力が身につかなかった子は、家庭で会話がほとんどない環境にいたそうなのです。
このことから、教授は、乳児期に会話することがいかに重要かを思い知らされたのです。
そして、会話が子供の脳をつくるという考えのもと、「サーティーミリオンワーズ(3,000万の言葉)」という親が子供に話しかけることによって脳を発育させるプログラムを作ったのです。

3歳までの言葉の発達は、その後の学習能力や生活能力の習得にも影響を与える

子供は3歳までに、親との会話によって驚くべきスピードで言葉を習得していきます。
言葉を聞くという刺激によって、脳の神経細胞ニューロンがつながっていきます。
この時期にどのくらい言葉の刺激をもらったかが、神経細胞のつながりにインパクトを与えるんでね。
有名な研究で、会話がたくさんあった子供は会話が少なかった子供よりも3000万語も多い言葉を知っていたという結果があります。
このことが、サスキンド教授の「サーティーミリオンワーズ」の由来となっています。
そして、驚くことは、3歳よりもっと大きくなったとき、また、大人になってからも、テストの点数の違い、新しい技術を習得する能力や覚える能力に違いが生まれてしまったということなんです。
このことから、3歳までの脳がものすごいスピードで発達する時期に、大人が愛情をもってたくさん語りかけることが、一生を左右するくらい重要だということがわかります。

子供にたくさん話しかけた結果、話し出すのがものすごく早かった

私自身の経験を書きたいと思います。
初めての子供が生まれたとき、「赤ちゃんへの語りかけはとても大切だ。」ということを何かの本で読んだことがあったんですね。
それで、生まれてからすぐに、いろいろ声に出して赤ちゃんに話しかけていたんです。
「今日はいい天気だね。」
「あ、鳥さんがいるよ!」
「さあ、お風呂に入ろうね。気持ちいいね。」
とか、とにかくいろいろ話しかけました。
赤ちゃんは、話しかけてもわからないよね、なんて考えも頭をよぎりましたが、赤ちゃんのお世話をしながら、できるだけ言葉をかけるようにしていました。
すると、だんだん3ヶ月くらいすると、言葉に反応するようになってくるんですね。反応があるとこちらも楽しくなってきますから、
さらにハナシをしたり、わかっていないかもしれないですが、絵本を読んであげたりしていました。
その結果、1歳になる前には言葉を話し始めたんですよ。
その後、2歳にはかなりおはなしができるようになりました。3歳では、もう大人と同じような会話をしていた記憶があります。
そして、小学生になってからも、勉強ののみこみが早いなと感じます。
この新聞の記事を読んで、やはり赤ちゃんのとにきたくさん話しかけたことが、少しはよい効果があったのかな、と思いました。

今、育児中のママ、これから赤ちゃんを生むママ、いっぱい赤ちゃんに話しかけよう

このサスキンド教授は、たくさんの親たちが、この語りかけの効果を知って実践すれば、たくさんの子供がぐんぐん脳が発達する機会を得られ、それはアメリカ全体の学力向上つながり、アメリカの将来を変えると信じています。
これは、ぜひ、日本でも多くの親たちに知ってもらいたいことだと思います。

サスキンド教授の「サーティンミリオンワーズ」の日本語訳の本も出版されていますので、興味のある方はぜひ、読んでみてくださいね。

3,000万語の格差、赤ちゃんの脳をつくる、親と保護者の話しかけ ダナ・サスキンド著
生まれてから3歳までの言語環境が子供の脳を作っていくのです。
この言語環境というのは、「豊かな言語環境」である必要があります。
「座りなさい。」「ご飯食べなさい。」といような簡単な言葉だけではダメなんですね。
もっと複雑な会話が必要なわけです。
どうせわからないから、なんていう考えは捨てましょう。
小さい子供は例えすぐに理解できなくても、それを吸収する能力は大人とは比べもにならないくらいあるのです。
赤ちゃんといっても大人に話しかけるような気持ちで話しかけたほうが良いですね。

ですから、今赤ちゃんの育児中のママ、そして、これから育児をするママ、ぜひとも、子供にたくさん話しかけてくださいね。
この脳の発達する期間は、生まれてから3歳まで、一回だけのチャンスです。

例えば、多くの親はこう考えてしまうんですね。
「勉強は学校に入ってからでいいわ。今は、まだ何もわからないだろうし。」
そうですね、赤ちゃんは話しかけても返事はしないです。でも、話せないけど、耳から入ってきた言葉が確実に脳の発達に役立っているんですね。

このことは、今育児をしている人、これから親になる人には知っていて欲しいことだと思います。
自分の子供の将来が豊かなものになるために、生まれたときからすぐに、いろいろな言葉をつかって話すことをやっていきましょう。

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コメント

  1. ヨミイレル より:

    私のブログで三才神話肯定論を20本程度書いているのですそのうちの一本を投稿しておきます。
          母の愛情の大切さ
    今回は3才までに母親が子育てに専念すべきだと言う3才神話の母親に着眼して書いてみます。西洋の人たちが男性も育児をするのを見ていて、あるいは男女共同参画社会の大義名分を掲げたので男も育児をしなさいと言ったと考えられます。

    男女共同参画社会に一言いいたいのは良い子を育てる意味の男女共同なら賛成ですけど、今のように子供を犠牲にして経済に走るのは問題です。
    話をもとに戻して言いますと乳児とお母さんの関係をよく考えると、男は育児の主役を行っていけない14の理由があるのです。

    理由の1つに女性のおしゃべりの話は私は50何年も前に私の知り合いの年配保母さんから女性のおしゃべりは良い子を育てる条件で,だから母親が子育てしなければならないよと言われ当時私は若かったのでその話はピ―ンと来ませんでしたけど今は納得しておりそれでそのような視点で結果14の理由を考えたのです。

    つまり母親でないと良い子を育てる条件は難しく、この事は男性は女性に勝てません
    赤ちゃんにとって私だけのお母さんの独占欲ここが特に重要で、そもそも何故お母さんでなければならない理由は生まれてすぐの赤ちゃんはお母さんの声しか反応しないと、ある論文に書いてあるのです。

    ここから先は私の仮説ですが赤ちゃんは目よりも耳の発達が早くお母さんの行動を耳で聞いていてお母さんの情報を気にしているです。
    その理由はお母さんしか母乳が出ないので、従って他の人の声に反応しても意味がないので本能的にそう言う作りになっていると思います。

    つまりお母さんの声が大切なのです。赤ちゃんにとってお母さんがいなければ,死を意味しますから何が何でもお母さんと一緒でなければ不安に感じて将来良い子に育たない可能性があると思います。

    よく3才児神話否定論者に3才児神話は明確な合理的根拠はないと言いますが、昔の日本社会のようにミルクがなければ誰が育てるかおのずと結論が出ます。
    なおこの赤ちゃんの本能的な不安を解消するかしないかでその後の人生が大きく違ってきます。
    例えば、シンクロの井村監督が中国から帰って日本の監督に再度就任した時、選手の心が弱くなっているのにビックリしたそうです。これは乳幼児の母子の密着感が少ないのでそう言う現象になるのです。

    西洋では女性の手は神の手と言って育児の時に重要な役割を果たすのです。そこで男性の手と女性の手の違いは、女性の手の方が手の平が温かいのです。ではなぜ温かい方が良いかと言うと赤チャンは抱かれた時は安心するし寝る時なども暖かいとすぐ眠りに付くのです。(体温が高くならないとなかなか眠りに付かない)布団に寝かせるとすぐ目覚めるのは暖かさが無いのです。昔から女性に寿司職人に向かないのはそう言う理由なのです。

    次に愛情不足に育てばどう言う問題点が発生するかと言うと私の考えでは5つ程問題あり1番困るのは,次の時代の子が良い子が育たない可能性が高いので、負の連鎖になる可能性が予想されます。今幼児虐待が増えているのもここに原因の1つがあるのです。

    なおネットで3才神話を調べていると時々愛情をかけるのは量よりも質と書いてありますが量も質も大切なのです。

    いつの頃か忘れましたけど,テレビの番組でオーストラリアでコアラが怪我したり、何らかの理由で保護が必要になったコアラを、50代位のお母さんが世話をするのですがコアラは夜行性動物なので、夜中に何回も起きて世話をしていたのですが、最後に出てきた言葉が私は印象的だったのですが、それは私は今天国にいる位幸せだわと言うのです。

    もし今の多くの日本人のお母さんにそのような事をすればストレスが溜まってノイローゼになると言われそうです。
    ここの差は乳幼児にお母さんから愛情を一杯もらったか、もらってないかの差がそのような言葉になったと考えます。

    厚生省はいつの日か忘れましたけど子犬の販売方法を変えたのです。生まれたなりの子犬を販売すると大きくなった時、問題行動を起こす犬が出たので、ある程度親と一緒に生活していない子犬は販売禁止にしました。

    ドイツでは業界のルールで生後80日までは親兄弟と引き離しての子犬の販売は禁止で、ここに今の保育園との矛盾を感じます。
    つまり犬の愛情の大切を理解したのですが、人は0才から預かて問題ないと言う事です。