目次
海外旅行保険は必ず入った方がよい
年末年始は、海外旅行にお出かけする方も多いですよね。
小さい子供連れで海外に行くという人もたくさんいらっしゃることと思います。
ところで、海外旅行に行くときって、旅行保険入りますか?
必ず、入った方がいいですよ。
特に子連れなら絶対です。
「クレジットカードに保険が付帯しているから、大丈夫。」
という人もいるかもしれませんね。
しかし、クレジットカードの保険だと、子供の分はカバーできないことも多いんです。
そのあたりは、必ず確認してください。
海外で病気やケガをした場合、治療費はめちゃ高いです。
予定していた旅行行程を外れる場合、移動費や宿泊費もプラスで必要になってきます。
その分をカバーしてくれるのが海外旅行保険です。
特に、子供は旅行で病気になりやすいので、もう絶対入っておいたほうがいいと思います。
海外で子供が高熱を出して病院にかかって15万くらいかかった
これは、ヨーロッパ旅行で子供が高熱がでて夜間救急病院に行ったときの話です。
日本とヨーロッパの時差は夏時間で7時間。時差もありながら、短時間でいろいろな場所を移動し、食べ物も普段食べないようなものです。
小学生の子供にはきつかったようです。
疲れがたまったのか、ある日の夜、40度くらいの高熱が出たのです。
風邪などの症状はないのですが、とにかく高い熱が出てました。
慌てて、宿泊しているホテルのフロントに行き、周辺の病院があるか聞きました。
ラッキーなことに、車で5分くらいのところに夜間の救急病院があるとのこと。
フロントの人が言いました。
「治療費はものすごく高いよ。昨日も、宿泊していた人が耳が痛いというので行ったけど、見てもらうだけで300ユーロもかかっていたよ。」
でも、子供は海外旅行保険に入っていたので、大丈夫だと思い、すぐにタクシーを呼んでいくことにしました。
病院はすいていて、すぐに診察を受けることができました。
かなり手厚いケアをしていただき、各種検査もしました。
その結果、重篤な症状はなく、胃腸炎ではないかということでした。
4時間くらい治療室にいたのですが、もう帰ってよいということになりました。
そして、治療費はクレジットカードで支払いました。
その時請求されたのは、600ユーロです。
熱が出ただけにしては結構高額ですよね。
まあ、後で保険金がおりるだろうと思いあまり心配はしませんでした。
病院の先生には、ずっと熱が下がらなかったり嘔吐が続くようならまた受診するようにと言われました。
熱がでてから病院に行き、治療を受けてまたホテルに戻るまでの間の時間、保険会社に電話する余裕はありませんでした。
本当は病院に行く前に連絡できていたら、キャッシュレスの診療も受けることもできたかもしれません。
しかし、子供を病院に連れていくのに必死で、電話などしている余裕はありませんでした。
つながらない電話に困った
さて、子供は朝になっても熱は高いままですが、容体は安定していました。熱は何日か続くだろうといわれていたので、とにかく安静にしているしかありません。
この時点で、保険会社に電話をしてみました。
しかし、です。
フリーコールの電話番号があるのですが、これが、全くつながりません。ずっと話中なのです。
30分待っても全然つながらない。
それで、有料の日本の電話番号に電話をしましたが、これも、つながるまで10分くらいかかりました。
この時は、もう受診した後で、子供もベッドで寝ている状態でしたので、急ぎではなかったのですが、
もしも、すぐに病院を探してほしいというような緊急事態でしたら、こんなにつながらない電話だと全く役に立たないと思いました。
そして、やっとつながったと思ったら、今度は、対応してくれたオペレーターの対応があまり良くなかったんです。
まず、
・保険金がおりるかどうかは審査してみないとわからない
・日曜日なので、病院は紹介できない
と言われたのです。
確かに、日曜だったんですよね。旅行保険のサービスとして、病院を紹介してくれるというのがありましたが、全く役に立ちません。
日曜日に怪我したり病気になることも当然あるだろうに、どういうことなんだ!と思いました。
状況を説明して保険がおりるかどうか聞いても、後日審査をしてみないとわかりません、という曖昧な回答です。
「私はオペレーターなので、保険金の支払いができるかどうかはお答えしかねます。」
ということです。確かにそうなのかもしれませんが、海外で病気になって、今この時に必要な情報なのに、これじゃあ意味がない、と感じました。
はっきり言って、電話したところで役に立つ情報は得られませんでした。
海外旅行保険のサポートデスクは、電話すると手厚く助けてくれるというイメージを持っていましたが、私の幻想だったということがわかりました。
但し、これは、私が加入していたのが非常にリーズナブルな保険だったので、もっと高額の保険会社なら対応は違うかもしれません。
しかし、一つ、電話をしてわかったことは、保険金請求のためには医師の診断書が必要であるということです。
私は、領収書だけでいいのかと思っていて、それしかもらってきていませんでした。
そこで、病院にメールで診断書を送ってほしいと連絡しました。
すると、2時間くらいで返信がきて、PDFファイルで診断書を送ってくれました。
これは、非常に助かりました。日本ならこんな対応はしてくれないでしょうし、診断書を書いてもらうのに5千円くらいかかると思います。
しかしながら、どこの病院でもこのような対応をしてくれるとは限りませんので、もしも、海外で受診した場合は、その場で診断書をお願いすることが大切です。
診断書は、英語で medical report (for insurance claim) と言えば通じるでしょう。
スムーズな保険金請求のためには、できるだけ詳細に書かれた診断書をもらい、もらった書類などは全部とっておくことが重要です。
保険の約款を読んでみることが大事
サポートデスクがあまり役に立たないので、保険の詳細については、自分で調べるしかありません。
ネットで契約する保険なので、保険の約款もすべてネットで見ることができます。
それで、約款を全部読みました。そこから判断するに、今回のケースは保険金は必ず支払われると確信しましたので、ひとまずは安心しました。
子供はずっと高熱が続いていますので、もう一度受診することにしました。
その時、ホテルのフロントの女性がとても親切な方で、自分がかかりつけの小児科医に電話して受診できるようにお願いしてくれたのです。
本当にこれは助かりました。
ホテルから歩いて行ける場所だったので、わざわざその小児科のクリニックまで案内もしてくれました。
そのクリニックの先生は、とても丁寧に診察してくれました。子供は薬を処方してもらい、安静にするようにと言われました。
このクリニックでの支払いは330ユーロでした。
ここで、重要なことは、また診断書をお願いすることです。
約款を読むと、
「当初の旅行行程を離脱したことで必要となった当初の旅行行程に復帰、または直接帰国するための交通費および宿泊費」
が補償されるとうことになっています。
この費用を補償してもらうためには、子供が病気のために旅行を中断しなければならなかったことの証明をしなくてはなりません。
先生は、子供の熱が下がるまでは安静にして寝ていなければならないといっていましたので、そのことを診断書の中でも書いてもらいました。
それで、追加で支払わなくてはならなくなった宿泊費と交通費はカバーされるはずです。
ここまででわかったことは、保険は約款が全てということです。
約款に合っていれば、保険金は支払われるし、そうでなければ支払われない。
だから、約款を読んで理解することが必要なのです。
元気になって旅行を再開
先生の指示に従って、子供をベッドに寝かし水や食べやすいものを少量ずつ頻回にあげていました。
すると、次の日の明け方には熱は下がったのです。いったん熱がさがると、子供はみるみるうちに元気になり、本当に安心しました。
海外で発熱という、かなり大変な状況でしたが、なんとか乗り切りました。
追加で支払った旅行の費用は、
宿泊費 170ユーロ
交通費 250ユーロ
です。
これは、家族4人分の費用です。
しかし、保険でカバーされるのは病気になった子供の分だけです。
もしも、この時、子供が入院していたら、同行している家族の分も支払われるはずでした。
しかし、子供は外来扱いでしたので、家族の分は補償されません。
ただ、宿泊費は、一部屋の値段なので一人分いくらいという計算ができないということで、全額支払われました。
帰国してから保険金の申請
病院にかかった金額、往復のタクシー代、薬代、宿泊費一泊分、本来の旅程に戻るための交通費
を帰国してから請求しました。
この中で、「本来の旅程に戻るための交通費」の病気になった子供以外の家族3人分は残念ながら支払われなかったです。
しかし、他は全額支払われました。請求から支払いまでかかった時間は2週間くらいでしたので、
意外と早いと感じました。
ほとんどはカード決済でしたので、持ち出しの現金で払うこともなく良かったです。
海外旅行保険には必ず入った方がいい。内容も確認が必要
このような体験から言えることは、海外旅行保険には必ず入っていた方がいいということです。
私の場合はヨーロッパでしたが、アメリカなどでは、治療費ももっと高額になるようです。何百万、何千万円とかかったという話も聞きますので、恐ろしいですよね。
旅行保険はそれほど高額じゃないですから、入っておくべきだと断言します。
そして、どんな保険に入るかは検討が必要です。
今回私が加入していた保険はかなり安いモノでした。
そのため、サポートデスクはちょっと物足りない感じはありました。
しかし、保険金はきちんと支払われました。
なので、安いから悪いということはないと思います。
でも、海外で困っているときに、いろいろ助けてもらいたいという場合は、高くてもいい保険に入った方がいいです。
クレジットカードのゴールドカードに付帯している海外旅行保険のサービスもしっかりしているものが多いですから
そういう目的でゴールドカードを持つこともいいかもしれません。
ただ、前述したように、クレジットカードの保険は子供が対象にならないものが多いので、きちんと確認してくださいね。
海外旅行は、全くの無保険だと、莫大な治療費を払うことになりかねないです。
ネットで申し込める保険も多いですので、とにかく出発前に加入していってください。10分あればスマホから申し込めます。